多重債務者の救いの手の一つとなっているおまとめローン。
このおまとめローンが日本の歴史に登場したのはいつ頃、そして、どんな理由があったのでしょうか?
今回は、日本経済の歴史を少しひもといて、 おまとめローン誕生
今回は、日本経済の歴史を少しひもといて、
おまとめローンの登場の歴史は、1990年代初頭、いわゆるバブル経済の崩壊に端を発します。
おまとめローンの登場の歴史は、1990年代初頭、 債務超過
いわゆるバブル経済の崩壊に端を発します。
倒産
においやられます。
それまでの歴史ではほとんど考えられなかった、『銀行がつぶれる』という現実に直面した日本社会は、金融機関破たんを大きなニュースとして扱い、連日のように取り上げていました。
一方、運よく破たんを免れた他の多くの銀行も、バブル期の過剰投資が相当額焦げ付いており、『不良債権処理』の名目で、貸し渋りや貸し剥がしが横行、それまでの顧客から、 無遠慮に資金の引き揚げを行います。
結果、多くの債務者は資金繰りの目途が立たなくなり、やむなく、消費者金融をはじめとする複数の金融機関での、自転車操業的な 小口借り入れ
で、急場をしのぐようになります。
この社会情勢を追い風に、利用者が急速に拡大したことから、消費者金融が急成長する一方、 多重債務者を大量に生みだす結果
にもなり、社会問題化します。
他方、 不良債権処理
を進めていた大手金融機関では、大手銀行同士の合併が相次ぐようになります。
経済の歴史では『金融ビッグバン』と呼ばれる時期にあたり、銀行業の規制緩和政策は、営業形態の多様化を可能たらしめ、大手同士の合併熱を加速させてゆきました。
こうなると、預金総額で大手銀行に遠く及ばない中規模以下の銀行は、取扱商品に特色を与えることで、生き残りの活路を見出そうとします。
そういった風潮の中、開発された特色ある取扱商品の一つが、『おまとめローン』だったというわけです。
おまとめローンは、それ以前から長く問題視されてきた、 多重債務者の苦しい自転車操業を食い止める
、
新たな救済策として脚光を浴び、現在に至ることになります。